ニュース速報
ビジネス

午前の日経平均は続落、急速な円高を嫌気 押し目買いが支え

2023年12月04日(月)12時04分

 12月4日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比215円46銭安の3万3216円05銭と続落した。写真は都内にある東京証券取引所で2020年10月撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Noriyuki Hirata

[東京 4日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比215円46銭安の3万3216円05銭と続落した。前週末の米国市場でドル/円が急落したことが嫌気され、一時400円超安に下落した。一方、下値では押し目買いを支えに下げ渋った。

日経平均は113円安で寄り付いた後も短時間で下げ幅を拡大し、一時408円安の3万3023円04銭まで下落した。ドル/円の急落を受けてリスクオフの動きが先行し、幅広く売られた。自動車などの輸出関連株のほか、金利低下を受けて銀行株が安かった。一方、不動産株はしっかり。

ドル下落の要因は、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が前週末、一段の利上げに慎重な姿勢を示し米長期金利が低下したことだった。「(日経平均は)年初来高値に近づいていたため、売りの口実を探していた投資家が多い」(三菱UFJアセットマネジメントのチーフファンドマネジャー・石金淳氏)との声が聞かれた。 もっとも、9月短観で事業計画の前提となる想定為替レート(全規模・全産業)は23年度通期で1ドル=135.75円。足元のドル/円は円高に振れたとはいえ「業績の上振れ余地は残っており、下値では押し目買いが入った」(石金氏)とみられている。 アジア時間のドル/円は下げ渋り、日経平均はひとまず下げ渋っている。

TOPIXは0.78%安の2363.92ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆8152億1300万円だった。東証33業種では、値上がりは海運と不動産、小売の3業種で、値下がりは輸送用機器や鉱業、銀行など30業種だった。 トヨタ自動車やみずほFGは軟調。東京エレクトロンはさえない。一方、ニトリHLDGは堅調。トレンドマイクロやクレディセゾンは年初来高値を更新した。

スタンダード市場に新規上場したアスマークの初値は公開価格を6.5%下回る2150円。初値を下回る2095円で前場の取引を終えた。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが722銘柄(43%)、値下がりは881銘柄(53%)、変わらずは55銘柄(3%)だった。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ベトナム次期指導部候補を選定、ラム書記長留任へ 1

ビジネス

米ホリデーシーズンの売上高は約4%増=ビザとマスタ

ビジネス

スペイン、ドイツの輸出先トップ10に復帰へ 経済成

ビジネス

ノボノルディスク株が7.5%急騰、米当局が肥満症治
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 4
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 5
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 6
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 7
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中