ニュース速報

ビジネス

気候変動リスクを分析、大手地銀規制厳格化も=バー米FRB副議長

2022年09月08日(木)07時55分

バー米連邦準備理事会(FRB)副議長は7日、FRBが銀行の資本要件について「全体的な」見直しを行い、来年には金融機関の気候変動に関する財務リスクの分析を行う予定だと述べた。2017年6月撮影(2022年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン 7日 ロイター] - バー米連邦準備理事会(FRB)副議長は7日、FRBが銀行の資本要件について「全体的な」見直しを行っており、来年には金融機関の気候変動に関する財務リスクの分析を行う予定だと述べた。また、大手の地域金融機関に対してより厳しい規則を課す可能性があるとした。

バー氏が7月に金融規制担当副議長に就任して以来、公の場で発言するのはこれが初めて。

バー氏はワシントンのブルッキングス研究所で講演し、資本要件の見直しについて、金融システムの耐性をどのように支えているかを把握するために行っているとし、銀行の年次ストレステスト、補完レバレッジ比率、資本バッファーという3つの主要ツールの調整につながる可能性があると述べた。

金融機関が直面する長期的な気候関連リスクをより適切に評価するため、来年に試験的に「ミクロプルーデンス・シナリオ分析」を開始する計画も明らかにした。

また、FRBは合併・買収(M&A)によって近年に急成長した大手地域金融機関について、危機時にどの程度容易に清算できるかや政策変更の可能性を探っているという。

バー氏は国内の大手金融機関を監督する広範な権限を与えられており、業界関係者やアナリストは、同氏がどのような方針を打ち出すのかに注目していた。

民主党のバイデン大統領に指名されたバー氏は、共和党の前任者・クオールズ氏よりもウォール街に対して強硬な姿勢を取るともみられてきた。

バー氏は予期せぬ結果を最小限に抑え、過剰なコンプライアンスコストを回避するために尽力すると述べ、業界に安心感を与えようとした。

コーエン・ワシントン・リサーチ・グループのジャレット・シーバーグ氏はリポートで「バー氏は現実的で、銀行が協力できる人物という印象を与えた」と指摘。「だからといって資本やM&Aに関する制度が厳格化されないとは限らないが、予期せぬ結果を招くリスクが低いことを示唆している」と語った。

銀行株への投資家はバー氏の講演をうまくこなし、KBW地銀指数は講演後も上昇を続け、2%高で引けた。

JPモルガンとモルガン・スタンレーの株式を保有するアルビオン・ファイナンシャル・グループのジェイソン・ウェア最高投資責任者(CIO)は「規制強化の話はいつでも、利益にとってマイナスの材料になるが、まだ、詳細が明らかになっていない」と指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベネズエラ、今月初めの米軍による攻撃で兵士47人死

ワールド

EU、重要インフラでの中国製機器の使用を禁止へ=F

ワールド

イラン抗議デモ、死者3000人超と人権団体 街中は

ワールド

韓国、米のAI半導体関税の影響は限定的 今後の展開
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向」語る中、途方に暮れる個人旅行者たち
  • 2
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手がベネズエラ投資に慎重な理由
  • 3
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 4
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 5
    鉛筆やフォークを持てない、1人でトイレにも行けない…
  • 6
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 7
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 8
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 9
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」…
  • 10
    シャーロット英王女、「カリスマ的な貫禄」を見せつ…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 4
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 5
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 6
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 7
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 8
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 9
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 10
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中