ニュース速報

ビジネス

イタリア公的債務、懸念の必要ない=首相

2021年04月19日(月)10時33分

イタリアのドラギ首相は16日、過去最高水準にある同国の公的債務について、低金利や中央銀行の支援を理由に懸念の必要はないとの認識を示し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で債務の持続可能性に対する市場の見方が変わったと指摘した。写真は、記者会見するドラギ首相。2021年4月16日にローマで撮影。(2021年 ロイター/Remo Casilli/Pool)

[ローマ 16日 ロイター] - イタリアのドラギ首相は16日、過去最高水準にある同国の公的債務について、低金利や中央銀行の支援を理由に懸念の必要はないとの認識を示し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で債務の持続可能性に対する市場の見方が変わったと指摘した。

イタリア政府は前日、今年の公的債務の対国内総生産(GDP)比率の予想を戦後最高となる160%に引き上げた。

ドラギ氏はこの水準は「過去の目で見れば非常に憂慮すべき」だが、コロナで全てが変わり、欧州中央銀行(ECB)が国債の発行主体である各国政府や欧州連合(EU)の財政ルール見直しに対する安全策として機能していると説明。

「現在は全く異なる視点で物事が捉えられている。パンデミックによって、多額の債務発生が正当化され、ECBの戦略や(EU当局)の行動が決定付けられるようになった」と述べた。

EUは昨年、域内各国がコロナ禍に対応できるよう、財政規律を定めた安定・成長協定を一時停止した。ドラギ氏は従来の形で同協定を復活させるよう求めている加盟国は存在しないと語った。

イタリアの債務はユーロ圏でギリシャに次いで2番目に高い水準にある。

ドラギ氏は、EU域内では、今後導入が見込まれる新たな財政ルールについて、加盟国の成長率見通しを損なわない形の段階的な債務削減を可能にすべきとの見解でおおむね一致していると指摘。「われわれは債務を拡大してきたし、今後も拡大する」と述べ、「良い債務と悪い債務」には明確な違いがあるとして、借り入れを活用して経済成長をもたらす生産的な投資を行うことが重要だと強調した。

「成長が主要な判断基準になる。各国が、今日発生している債務を最終的に返済するのに十分な成長を果たせるかが問題だ」と続けた。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ノーベル賞逃し軌道修正 「もう平和だけ

ワールド

イラン、インターネット遮断解除検討か 国営TVハッ

ワールド

米の脅迫に屈さず、仏独財務相 反威圧措置も選択肢に

ワールド

高市首相23日解散表明、投開票2月8日 与党過半数
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 2
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向」語る中、途方に暮れる個人旅行者たち
  • 3
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 4
    中国、欧米の一流メディアになりすまして大規模な影…
  • 5
    「耳の中に何かいる...」海で男性の耳に「まさかの生…
  • 6
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 7
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 8
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 9
    DNAが「全て」ではなかった...親の「後天的な特徴」…
  • 10
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 7
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中