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中国経済に下押し圧力、的を絞った措置で成長を安定化=李首相
[北京 17日 ロイター] - 中国の李克強首相は、中国経済が強まる下押し圧力に直面しており、政府は対象を絞った措置を講じて成長の大きな変動を防ぐ方針であると述べた。
国営ラジオによると、李首相は16日にオランダで講演し「国際環境が複雑化し不安定で、中国経済への下押し圧力は強まったが、われわれはリスクや試練に対処する決意でありそれが可能である」と述べた。
関税の応酬など米国との熾烈な貿易戦争の影響が国内で出始めており、広東省などは輸出業者支援策を打ち出している。
李首相は、成長を安定化させ変動を防ぐための具体的な措置には言及しなかった。
李首相は、詳細にはふれず、第3・四半期の成長率が「妥当なレンジ内」になると予想し、今年の成長目標達成に自信を示した。
ロイターのエコノミスト調査によると、第3・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は前年比6.6%で、第2・四半期の6.7%から鈍化し2009年第1・四半期以来の低成長が予想されている。
政府の2018年の成長率目標は6.5%前後。
李首相は、「中国経済は、消費が主たる成長けん引役となり安定を維持している」と述べた。
李首相は16日、ルッテ・オランダ首相と会談。リチウム・ワークス社が中国に蓄電池工場を建設する16億ユーロ(18億5000万ドル)の契約などを締結した。
首相は講演で、知的財産権保護の強化や外国企業への市場開放拡大の方針をあらためて表明した。