ニュース速報

郵政、20年3月期は当期利益12%減の予想 人件費増で郵便が減益

2019年05月15日(水)17時32分

[東京 15日 ロイター] - 日本郵政<6178.T>が15日に発表した2020年3月期の連結当期利益の予想は、前期比12.4%減の4200億円となった。前期にグループの利益をけん引した日本郵便が、人件費増やシステム更改で減益を見込む。

傘下各社の当期利益予想は、ゆうちょ銀行<7182.T>が2700億円(前期比1.5%増)、日本郵便1000億円(同21.0%減)、かんぽ生命<7181.T>930億円(同22.8%減)。投資信託の販売増でゆうちょ銀は前期並みを見込むものの、保有契約の減少でかんぽは減益の予想。

資産運用では、ゆうちょ銀が保有する米CLOの残高が3月末時点で1兆1787億円と18年12月末の1兆0063億円から増加した。

郵政の長門正貢社長は会見で「200兆円以上の運用資産の中で、米CLOはそんなに大きな割合ではない」と指摘。リスクに注意しながら運用していると述べた。

国債保有比率では、ゆうちょが3月末時点で28.3%と18年12月末の28.9%から低下。一方、かんぽ生命は51.5%と18年12月末の51.2%から上昇した。

かんぽは19年3月期、外債が6兆7087億円と前の期末に比べて1兆1633億円増えた。担当者によると、米国の社債やMBSなどヘッジ外債を中心に積み増した。円高を警戒してオープン外債は減らしたという。

日本郵政は同日、ゆうちょ銀と大和証券グループ本社<8601.T>、大和証券が資産形成分野で提携すると発表した。新たな投資商品について協議中で、21年1月からの販売開始を予定している。

スルガ銀行<8358.T>とゆうちょ銀の住宅ローンでの提携について、長門社長は「スルガ銀の決算発表を見極め、遠からず方向感を発表したい」と話した。

*内容を追加しました。

(和田崇彦)

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ウクライナ大統領府長官が辞任、和平交渉を主導 汚職

ビジネス

米株式ファンド、6週ぶり売り越し

ビジネス

独インフレ率、11月は前年比2.6%上昇 2月以来

ワールド

外為・株式先物などの取引が再開、CMEで11時間超
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 4
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 5
    「攻めの一着すぎ?」 国歌パフォーマンスの「強めコ…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    エプスタイン事件をどうしても隠蔽したいトランプを…
  • 8
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 9
    メーガン妃の「お尻」に手を伸ばすヘンリー王子、注…
  • 10
    筋肉の「強さ」は分解から始まる...自重トレーニング…
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 7
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中