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核軍縮定めた新START、失効なら米ロの軍拡誘発=研究
[ワシントン 1日 ロイター] - 核兵器配備を制限する米ロ間唯一の軍縮条約である「新戦略兵器削減条約」(新START)が失効すれば双方が相手側の意図をはかるのが一層困難になり、両国に軍拡のインセンティブを与えることになる──。非営利の調査グループ「CNAコープ」による研究結果が1日、公表された。
新STARTの期限切れはまた、米国やロシアなどの核保有国に核軍縮を求めている核拡散防止条約(NPT)に対する信頼を損なう可能性もある。
今回の研究は、新START消滅に伴う結果に関してこれまでに公表された中では最も包括的な内容だ。新STARTは2021年2月に期限を迎えるが、双方が合意すれば5年間延長できる。
トランプ米政権は延長するかどうかについて検討を進めている。新STARTを巡ってはこれまで、トランプ大統領が悪いディールだとして非難しているほか、ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も長らく反対姿勢を示している。ロシア側は延長の準備があるとしているものの、米国の違反だと自国がみなしている点について最初に話し合いたいとしている。
米国務省に政権の検討状況についてコメントを求めたが、今のところ返答は得られていない。
CNAコープの研究結果(英文)は以下のアドレスで確認できる。