2015年第2四半期には中国の白タク配車サービスを利用しているユーザーのうち、「滴滴快的」に登録している人が82.3%、「優歩」に登録している人が14.9%、「神州専車」に登録しているが10.7%となっています。「滴滴快的」は先行してタクシー配車サービスを始めていたため、多くの人が登録しています。「優歩」は中国本土でサービスが行われているのがまだ20都市に留まっていること、「神州専車」は2015年に参入したばかりなので、登録している人はまだ多くないですが、今後急成長する可能性があります。

 法的にはほとんど「黒」であるこのサービスが今後どうなるかは不透明ですが、ここまで拡大し、内外の有力企業が投資していて、人々の需要にも応えているのだから、営業できなくなることはないだろうと大方の関係者は見ています。

 さて、日本でも安倍首相が今年10月に過疎地などでの白タクの解禁を検討するよう指示したそうです。ウーバーは日本にも進出していますが、国土交通省の規制が強いため、目下のところ客からの配車要請をタクシー会社に取り次ぐサービスを東京の一部で展開する程度に留まっています。

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 ウーバーはアメリカと中国では急成長していますが、日本では「海外で既存のタクシーとの間で摩擦を起こしている」といったネガティブな情報ぐらいしか伝えられていません。たしかに日本ではタクシーが不足しているという感じはしませんし、既存のタクシーでも十分快適なので、中国におけるほど白タク配車サービスが熱烈に歓迎される余地は少ないかもしれません。

 しかし、車と時間に余裕があるドライバーと車に乗りたい需要とをITを使って結びつけるというアイディアは素直に面白いと思います。起きうる問題をあげつらうばかりではなく、そうしたビジネスが生まれることで、想像もしなかった需要が掘り起こされる可能性に賭けてみてもいいのではないでしょうか。「転ばぬ先の杖」ばかり多くてはイノベーションも萎縮してしまうことでしょう。