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「ホンヘンで行きやすい国は?」というアンケートでは日本がダントツのトップ (c) YTN

韓国といえば血縁、地縁、学縁といった縁故を重視する社会で、何事も大勢でわいわいするのが当たり前という雰囲気があった。数年前までなら旅行ツアーに一人で参加したり、遊園地に一人で行ったりするなんて想像もできなかった。食堂では基本2人前からしか売らず、一人客を断るところもたくさんあった。オンラインコミュニティでは「一人で食事に行くと、食堂のおばさんが同情する視線を送ってきて『元気出しなさい』とサービスしてくれた。友達がいないと思われたみたい」という書き込みをはじめ、「どうしても一人で食べないといけない日はタクシー運転手がよく行く食堂を選ぶ。一人でも入りやすい」、「一人で食事する日は食べながらずっと誰かと電話をするふりをする。忙しくて一人で来たとアピールをすれば変な目で見られない」といったアドバイスもあった。

それが今ではすっかり変わってしまった。一人で食事をするのは何ともない事になり、一人しか座れないテーブル席があるサムギョプサルのお店、一人で入れる食べ放題のお店も多い。

こうした変化の理由は、やはり未婚の一人暮らしの人が増えているからともいえる。

韓国統計庁の「人口住宅総調査」によると、2015年末時点で単身世代は全世帯の27.2%ともっとも多い割合を占めている。15歳以上で未婚の人は2010年1231万2000人から2015年1337万6000人に増えた。30代の未婚率は2010年29.2%から2015年36.3%、40代の未婚率は2010年7.9%から2015年13.6%に増えた。

特に韓国の20代は、子供の頃からずっと不景気の中を生きているともいえる。数年前から20代を恋愛、結婚、出産をあきらめたサンポ世代(サンは3つ、ポはポギ=放棄からとった造語)だと呼ばれるようになり、今ではサンポに加え就職、マイホーム、車、人間関係、夢などあきらめたことが多すぎて数えきれないとして任意の自然数Nを付け、「Nポ世代」と呼ぶようになった。学生時代は受験戦争、大学生になると就職戦争、それでも不景気で就職できず契約職を転々とせざるを得なかったNポ世代は、大勢でわいわい旅行に出かける経済的余裕がないともいえる。

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Nポ世代がハマったYOLO