専門性は磨かれず、組織内はゼネラリストばかりに

だが、工業製品を大量生産する昭和の時代は終わり、多様性が求められる現代社会のビジネスにおいて社内人材だけで全ての業務をカバーする一連の雇用形態は不利に働く。社内異動が中心という従来慣行を続ければ、組織内は依然としてゼネラリストばかりとなり、外部労働市場で通用する専門性は磨かれない。

従来の雇用制度を維持したまま、転勤なしといった好条件だけを提示する形になると、企業が新事業を展開する際、担当できる人材がいないという事態にもなりかねない。余剰人員を抱えたまま外部からの採用を増やせば人件費総額は増加するので、企業の生産性は低下し、1人当たりの賃金も下がってしまう。

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