また、3分ほどのビデオは全く同じトーンで貫かれており、例えば共和党内の財政保守派、あるいは軍事タカ派、宗教保守派などに「エールを送る」ような趣旨の部分は全くありません。実にキッパリと中道カラーで一貫しているのです。

 仮に「ヒラリー対ジェブ」という対決になった場合の選挙戦に関しては、「リベラルなクリントン家」対「保守的なブッシュ家」の「両イデオロギーの激突」などというイメージの展開には「なりそうもない」ように思います。

 アメリカの中央政界は依然として「左右対立による議会とホワイトハウスの綱引き」が続いていますが、そのことへの反発も含めて、世論には「中道実務家」を望む声が多いように思われます。ジェブ候補の選挙戦は、その中道路線を掲げるものとなるでしょうし、それが支持を集めるようですと、ヒラリー候補もそれほど左寄りの路線には行けないのではという観測ができます。

 最後にもう一つ、この2本のビデオもそうですが、現時点では「軍事外交問題」は選挙戦の大きなテーマにはなりそうもありません。あくまで内向きの時代の選挙ということです。