でも、エリザベスラインの最大の強みは定期運行と便利さ。これを維持するに当たって日本の組織以上にうまくやれそうなところは思い付かない。
とはいえ東京メトロは間違いなく、イギリス鉄道の労使関係の領域に影響力は発揮できなそうだ。イギリスの交通機関の労働者たちは、英経済を人質に取っているとたびたび非難される──人々の通勤能力を損なうようなストライキをちらつかせることで、賃上げを要求するからだ。
イギリスの電車運転士のように、週4日勤務で年収7万ポンド(約1380万円)を稼ぐ仕事は多くない。これが、運賃が非常に高くて設備投資に金が回らない理由の1つになっている。
交通労組は、あきれるほど有利な条件を要求し、効率性と近代化計画を阻害することで悪名高い。たとえば、管理職が休憩中のスタッフにハローと声をかけると、それは「中断」とみなされて、休憩時間がそこから再スタートになることだってあり得る。
五反田駅の出来事を思えば、もしかすると僕がイギリスに連れて行きたかったのは、日本人の鉄道スタッフだったのかもしれない。それは絶対に無理だけど。
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