「恐怖症」とはすなわち、合理的とは言えない恐怖を指す。たとえば、ロンドンに住んでいる誰かがクマに恐怖心を抱き、テレビでクマを見るたびに震え上がって悪夢にも見るようだったら、その人はクマ「恐怖症」と言える。だが、クマの生息する森にいる人が子連れ母グマに遭遇しないように最大限の注意を払っているのだとしたら、それは恐怖症などではなく完全に健全な自己防衛の感覚だ。
言うまでもないが、ウクライナ侵攻やこれまでの多くの悪行のせいでロシア政権を嫌悪するのは、ロシア恐怖症ではなく、自由と世界秩序を大切にする人にとっては唯一の合理的な反応なのだ。
米・イラン戦争で変わる地域紛争の「大前提」/石油危機を恐れるべき理由