アメリカ発の地政学リスクで金価格も上昇
住友金属鉱山のもう一つの強みは、国内屈指の金産出量を誇る菱刈鉱山(鹿児島県)を保有している点です。
1月3日、アメリカ・トランプ政権によるベネズエラ攻撃とマドゥロ大統領の拘束という重大な地政学リスクが発生しました。この事態を受け、安全資産とされる「金」に世界的な買いが集中。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物価格は1トロイオンス=4,400ドル近辺まで上昇しました。

これを受けて、金鉱山を有する住友金属鉱山を「金関連株」として再評価する動きが強まりました。銅価格が高騰する中で、金という別の収益源も同時に活性化していることが、同社の株価を盤石なものにしています。
市場予想の大幅な引き上げが意味するもの
市場では、これら資源価格の高騰を反映し、住友金属鉱山の業績に対する期待が急速に高まっています。
2026年3月期の経常利益に対する市場予想(コンセンサス)は、1月6日時点で1365億円へと上方修正されました。前週比2.6%の上昇で、前年実績と比較すると約335%の増益という極めて高い成長が見込まれていることになります。
会社が発表している予想値(1210億円)に対しても、市場のコンセンサスはより強気な見方を示しており、実態ベースでの業績改善が期待されています。
一方で、株価が急ピッチで上昇しているため、証券会社のアナリストが掲げる目標株価が、足元の実際の株価をすべて下回るという現象も起きています。これは、現在の市場の熱狂が専門家の想定を上回るスピードで進行していることを示唆しています。