専門家の見立ては?

東風31の初期型は2006年ごろに配備が開始された。推定射程は約7000~1万2000キロメートルだ。

核不拡散研究センターのアナリストであるデッカー・エベレスは、動画内の物体は東風31の派生型、東風31Aのシュラウド(弾頭や搭載システムを含む重要部品を発射時の熱や圧力、損傷から保護する先端部のカバー。飛行中に分離して搭載物を露出させる)のように見えると記した。

東風31Aの射程距離は約1万3000キロで、アメリカ本土の大部分を射程に収めている。

東風31Aは単一弾頭またはMIRV(複数個別誘導再突入体。1発の大陸間弾道ミサイルに複数の弾頭を搭載し、それぞれを別々の目標に向けて落下させる仕組み)を搭載可能であり、移動式の発射機や固定式サイロ(地下に恒久的に建設されたミサイル発射施設)から発射できる。

米国防総省は最新の中国軍事力年次報告書において、中国人民解放軍ロケット軍が2024年に、中国北西部の新疆ウイグル自治区のハミ、陝西省の楡林、甘粛省の玉門の3つのサイロ区域(固定式ミサイルサイロが集中的に建設・配備されている地域)で、早期警戒下での反撃能力を強化する取り組みの一環として、東風31系列のミサイルを100基以上配備した可能性が高いとしている。

現在、ドウインから動画は削除されておらず、中国当局がこれを国家安全保障上の懸念と判断しているかどうかは現時点では不明のままだ。

中国は軍事関連の機微な情報を、オンライン上でも厳格に統制している。防衛装備に関わる内容は通常、厳しく監視されている。

砂漠で見つかった謎の物体は、本当にミサイルの一部なのだろうか。

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