そこは5年前のジョージ・フロイド・スクエアさながらの状況で、事件直後には住民たちが道路にバリケードを築き、交通を遮断していたという。
さすがにバリケードはもう撤去されていたが、それでも一方通行の道路の駐車レーンには追悼の場が設けられていた。縁石にはずらりと献花が並び、ろうそくの灯が揺らめき、フェンスには手書きのボードがいくつも貼ってあった。
その近くに、数人のグループが肩を寄せ合って立っていた。その1人、カイリーと名乗る女性が私に、まだショックを隠せない様子で教えてくれた。
「ここに来る途中、ICEが誰かを自宅から連行するのを見た。30分ほど前のことよ。窓を割って、女の人を家から連れ去った」
たまたまグッドの死を悼みに来た人が、そのすぐ近くでICEによる乱暴な摘発行為を目撃していた──この事実はミネアポリスの現状をよく物語っている。そう、緊張は今も高まる一方なのだ。
次のページ