<ロシアは原子力発電所への電力途絶を目的としたものではないと主張しているが>

国際原子力機関(IAEA)によると、1月20日未明のロシアによるウクライナへの大規模攻撃によって「原子力安全にとって不可欠な」変電所が被害を受けた。これにより、チェルノブイリ原子力発電所はすべての外部電源を喪失したという。AP通信なども報じている。

【動画】大惨事になる可能性も...ロシアに攻撃されたチェルノブイリ原発の原子炉

被害はチェルノブイリ原子力発電所に留まらず、他のウクライナにある原子力発電所も、送電線の途絶によって影響を受けた。

IAEAのラファエル・グロッシー事務局長は「IAEAは核の安全への影響を評価するため、現在も事態の推移を注視している」と述べた。グロッシーはこれまでも、ロシアとウクライナ双方に対し、原子力インフラに対する深刻なリスクについて繰り返し警告していた。

今回の攻撃を受け、ウクライナのエネルギー省は、チェルノブイリの電力はすでに回復しており、人々への直接的な脅威はないと発表した。

一方のロシアは、ウクライナの原子力発電所の電力供給を途絶しようとしたことを否定。ウクライナ軍に利用されているエネルギー関連施設を標的として攻撃したと主張している。

今回の攻撃により、戦時下のウクライナにおける、原子力の安全に関する深刻なリスクがより顕在化した。発電所周辺での戦闘や重要インフラへの攻撃が、誤算による放射能漏れや原子炉のメルトダウンを引き起こすおそれがある。

そうなると、1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故のように、世界全体に影響を及ぼす事態になりかねない。

ウクライナ外相、ロシアのIAEA参加資格についても言及