<話題にならないCOP30から、ビル・ゲイツの発言まで。実現する保証のない「テクノロジー頼み」の行きつく先は──>

未来の歴史家たちが2020年代を振り返ったとき、最も重要と見なす出来事は、少女売買春などの罪で起訴された大富豪の故ジェフリー・エプスタイン関連の捜査資料をめぐるアメリカ政界の空騒ぎでは当然ない。

スーダン西部のダルフール地方で続く内戦や、ロシアによるウクライナ侵攻ですらないかもしれない。

未来の世界に重大な影響を及ぼす可能性があるにもかかわらず、驚くほど関心が払われていない問題がある。それは気候変動問題だ。

本稿執筆時点で、ブラジルでCOP30(国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議)が開催されているが、世界の注目が集中しているとは言い難い。この会議に先立って行われた首脳級会合も欠席が目立った。

最新の予測によると、現状の対策のままでは、21世紀末までに地球の平均気温は産業革命前と比べて最大2.8度上昇するという。

ところが、人類の目の前には、ほかにも数々の危機や問題が山積みになっている。そのような状況で、「いつか画期的なテクノロジーが登場して気候変動問題が解決するに違いない」という幻想を信じたがる人が少なくない。

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