ハマスには通常のジハード(イスラム聖戦)組織とは異なる特徴がある。昨年10月のイスラエル襲撃では、過激派組織「イスラム国」(IS)などのテロ集団が使うような残虐な戦術を用いたが、ISや国際テロ組織アルカイダとは違って純粋に民族主義に駆り立てられた運動であり、世界規模の計画もない。
しかし先頃、ヤヒヤ・シンワールがハマス最高幹部の政治局長に任命された。これは強硬派がハマスの実権を握ったことを意味する。シンワールの下でハマスは、戦争と自己破壊を救済への唯一の道と見なすだろう。イスラエルとアメリカの宗教的狂信者たちも、その願望を共有している。
この聖なる地をめぐる終末的な闘争の脅威は、何としても外交で緩和すべきだ。さもなければ、狂信者たちの願いが達成されることになりかねない。
シュロモ・ベンアミSHLOMO BEN-AMI
イスラエル元外相。世界各地の紛争解決を目指す「トレド国際平和センター」副所長。著書に『戦争の痕、平和の傷──イスラエルとアラブの悲劇』がある。
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