この印象は数字でも裏付けられる。3つの端末のうち、スマホだけを「毎日、ほぼ毎日使う」ないしは「1日に数回使う」と答えた生徒の割合を国ごとに計算し、高い順に並べると<表2>のようになる。

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3つの端末のうち、肌身離さず使っているのはスマホだけという生徒のパーセンテージだ。日本の15歳生徒の半分が、こうした「スマホだけ族」となっている。調査対象の52カ国の中で出現率が最も高い。

手のひらサイズのスマホでゲームをしたり、仲間と駄弁ったり、SNSで流れてくる情報を漫然と消費したりしているだけ、ということだろう。悪いことではないものの、これだけに偏るのは問題だ。

ICTの積極的な用途にも気付かせないといけない。特に情報を消費するだけでなく、情報を生産する側に立つことも重要だ。今では、インターネットを使って自分の意見や作品を自由に発信できる。スマホでもできるが、資料やデータを伴った、内容の厚いコンテンツを作るには、パソコン等の機器もおのずと必要になる。

学校でも、そうした創作を促すような課題を出すべきだ。最近では、入学時に(高価な)パソコンを買わせる大学も多いが、持たせるだけでよしとしてはならない。

<資料:OECD「PISA 2022」

【チャート】15歳生徒の情報機器の利用率(各国比較)