<政府とメディアに踊らされ、BTSまで動員したのに「まさか」の落選。国民は憤慨している>

2030年国際博覧会(万博)の開催地はリヤド(サウジアラビア)──。

11月28日にパリで開かれた博覧会国際事務局総会で、加盟国による投票の結果が発表された。

サウジ関係者が喜びを爆発させる一方で、大半の韓国人はショックに打ちのめされた。開催地に立候補していた韓国第2の都市・釜山に、勝機があると思っていたからだ。

昨年の時点では、韓国の政府もメディアも「僅差で敗北」を予想していた。それが今年に入ると、「第1回投票はどの候補地も勝利に必要な3分の2の票を獲得できず、決選投票にもつれ込んだ末に釜山がリヤドを僅差で破る」というストーリーに変化した。

だが、フタを開けてみると、リヤドは第1回投票で119票を獲得。釜山は29票という惨敗ぶりだった。

衝撃だったのはそれだけではない。パリでの結果発表後、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が「全ては私の力不足」とする談話を発表し、さらに「心からおわびしたい」とまで言った。

尹が国民に謝罪したのは(しかも個人的な責任を認めたのは)、2022年の大統領就任以来初めてだ。

なぜなのか。

韓国の一般市民は、釜山が招致争いに敗れたことよりも、尹政権の自己満足と勘違いも甚だしい自信がこの結果をもたらした事実に憤慨している。

実際、釜山が敗北したことはなんら驚きではないはずだ。確かにGDPで見れば、韓国はサウジアラビアよりも「経済大国」かもしれないが、世界の国々を動かす真のパワーと意志の強さは、サウジアラビアのほうが上だ。

よその国では、ずっと前からリヤドの勝利が予想されていた。そういう報道もあふれていた。

それにもかかわらず韓国では、政府もメディアも異なるストーリーを唱え、国民はそれを信じた。そして韓国に都合のいい情報ばかり注目し、集団で現実を否定した。

だが、リヤドの圧勝は、現実をはっきり突き付けた。

これを機に、尹政権はやり方を改めるべきだ。万博招致活動は、韓国の外交戦略と情報収集が空回りしていることを示す格好の例となった。

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