イスラエルとパレスチナ情勢との向き合い方について、アメリカの若者のスタンスにも変化が見られる。10月に行われたハーバード大学と世論調査会社「ハリス・ポール」の共同調査では、18〜24歳の回答者のほぼ半数(48%)が「この紛争ではイスラエルではなくハマス側に味方する」と答えた。また、同調査の別の項目で48%がバイデンのイスラエル政策に反対している結果となった。
ガザ地区で医療支援活動に携わり、イスラエルとハマスの軍事衝突が始まったため帰国した日本赤十字社の看護師、川瀬佐知子さんは17日に都内で記者会見を開いた。その中で「一人一人がこの歴史的な悲劇の傍観者であってはならない」と訴えた。これも一人の人間としての 品格が行動となって表れた場面だ。
「命の重さはみんな同じはずなのに、この世界はフェアにはできていない。自分たちに人権なんてない。私たちは本当にみじめだ。きっとこの言葉さえも世の中には伝わらない」と、パレスチナ住民の一人は言う。品格のある者であれば、突き刺さるほど感じ入る言葉だ。
イソップの寓話に「戦争と傲慢」という話がある。
神々が結婚式を挙げ、それぞれ伴侶が決まったのだが、ポレモス(揉め事、戦争)は最後に遅れて到着した。一人だけ残っていたヒュブリス(傲慢、おごり)をめとることになる。
もっとも、ポレモスはヒュブリスを熱愛していて、ヒュブリス(傲慢、おごり)の行くところにはどこにでもついて行くのであった。「されば、傲慢が民衆に笑みを振りまきながら、諸国民諸都市を訪れることのないように。その後から、たちまち戦争がやって来るのだから」(『イソップ寄話集』岩波文庫・中務哲郎訳)
言葉の端々におごりが溢れながら傲慢な行動が止まらないイスラエルと欧米諸国。なんだか、ポレモスと重なって見える。

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