パナソニックのアフターサービスは他社とまったく違う

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チェンナイの電材街 Photo by Tomohiko Ando

スリシティ工場からクルマで1時間ほどの都市チェンナイ中心部で、父親の代から配線器具の卸業を営むラケッシュ・コタリ氏は、「パナソニックを指名買いする客がほとんどだ」と断言する。

コタリ氏の店では2006年からパナソニック商品の取り扱いを開始。今では300の小売店にパナソニック商品を納入する、インド最大の卸業者となっているという。

「品質がいいのは言うまでもないが、アフターサービスの良さが他社とは全く違う。例えば、故障時の対応。インドのメーカーはモデルチェンジが頻繁で、過去の製品のパーツが修理用に残っていないのがほとんどだ。パナソニックの場合は、10年前の商品でも修理用のパーツがすぐ手に入る。また、実際にユーザーから故障の連絡があると原則24時間以内に現場に向かってくれる。客に安心して勧められるのは大きい」

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配線器具の卸業を営むラケッシュ・コタリ氏。パナソニック商品を扱うようになって17年という Photo by Tomohiko Ando

こうしたきめの細かいサービスも組み合わせながら、インドの配線器具市場での基盤をさらに確たるものにせんとするパナソニック。加藤社長はさらにその先も見据えている。

「インドの国内需要を賄うだけでなく、地の利を活かした展開が次のフェーズになる。ブータンやスリランカの市場はインドの延長線上にあるし、しっかりしたインド系移民のネットワークが存在する中東や東アフリカにも、直接輸出しやすい環境にある」

日本の技術を種に、インドで大輪の花を咲かせようとしているパナソニックの配線器具事業。この15年の軌跡を振り返れば、そこに日本企業が海外で強みを発揮するヒントが隠されているかもしれない。

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Photo by Tomohiko Ando
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