例えば、トイレの在り方自体を変えるのはどうか。現行の多くのトイレは手洗い場や化粧鏡などがある大部屋にまず入り、その奥に個室がある2段階構造だ。

もしも、手洗い場や鏡を備えた完全個室型のトイレを男女別に備え、廊下などから直接入る構造だったら、利用者同士が顔を合わせることもなく、原告の職員に不便をかける必要もなかったのではないか。こうした状態をつくることで、少なくとも一部の「違和感」は解消できないだろうか。

LGBTへの理解促進は大事だ。だが、そもそも人の感情は他者への嫌悪感も含め、内心の自由の下、憲法で守られる。法が制御し得るのは「内心」ではなく、それに基づく「行為」にすぎない。社会問題の解決には内心と行為のギャップ解消が必要だが、その方法は葛藤を生みかねない「お上」による内心の改革だけではないはずだ。

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