『スペア』には、もっと深刻で重要で、胸が痛む話も出てくる。だがヘンリーから世間への全体的なメッセージは、1カ月半の間に大きくぶれて不鮮明になってしまった。

こうなっては、ヘンリーをオバマの「後継者」になぞらえる気にはとうていなれないと思う人もいるかも知れない。だが広報の専門家たちに言わせれば、ヘンリー復活の芽はまだ残っている。

コーラム・ジェームスは言う。「最初のステップはごく簡単だ。話すのをやめるべきだ。しゃべりすぎをやめるだけではない。しゃべることを完全にやめる必要がある」

「私だったら彼にこう言う。(傷病兵らのための国際スポーツ大会)インビクタス・ゲームの活動を話の柱にしなさいと」

コーラム・ジェームスによれば、インビクタス・ゲームに関与したおかげでヘンリーは「大きな尊敬」を国際舞台で得ることができた。つまりブランド立て直しの切り札になり得るのだ。

「家族と仲直りする必要もあるだろう。家族内のゴタゴタは基本的には大衆受けしない。ヘンリーのほうに問題があるかのように見えてしまう」

シファーは言う。「ヘンリーのブランドが終わったわけではない。再構築は可能だ。王とウィリアムへの攻撃をやめ、回顧録から離れて再び環境とメンタルヘルスと平等の問題に集中するべきだ」

「復活の物語」はアメリカン人受けもすると、シファーは付け加えた。

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