そしてもう1人の有力候補がケイコ・フジモリだ。90年代に大統領として強権的な政治を行い、のちに禁錮刑判決を言い渡されたアルベルト・フジモリの娘である。

2021年大統領選では大接戦の末にカスティジョに敗れたものの、これまで連続して3度の大統領選に出馬し、いずれも決選投票に進出して僅差の勝負に持ち込んでいる。フジモリには、今も強固な支持基盤があるとされている。

しかし、フジモリも汚職事件で裁判を待つ身だ。

マネーロンダリング(不正資金の洗浄)と、それに関連して自身の党内で犯罪組織を率いていた疑いが持たれている。大統領に就任して免責特権を得なければ、数十年の刑を言い渡されることもあり得る。

ペルーの政界では、十数もの小政党が林立している。そのため、大統領選では初回の投票で得票率が2桁台に乗れば、上位2人による決選投票に進める可能性がある。

その結果として、有権者はしばしば、決選投票で「より小さな悪」を選ぶほかなくなる。

カスティジョの弾劾・罷免は、ペルーの混乱の当然の結果だ。しかし長い目で見ると、この国の政治がますます深刻な機能不全に陥る一歩になるのかもしれない。

From Foreign Policy Magazine

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