また、「家族を守るため」と話しながら、家族のプライベートを自ら番組にして晒している矛盾に満ちた夫妻に対し、「なんて恥知らずなの」「豪邸でたくさんのスタッフと警備員に囲まれたお金持ちが、私の月給より高いエルメスのブランケットと共に泣いているのを観たら、泣けてきた」「なぜドキュメンタリーを作りたかったの?"1億ドルがもらえるから"」と、ネット民は憤慨している。

すでに帰国の途についたウィリアム皇太子夫妻は、この件について沈黙を貫いている。しかし、今回の訪米中にはエリザベス女王の側近がバッキンガム宮殿で行われたレセプションに招かれた黒人女性に対し人種差別的発言をしたことが告発され、謝罪・辞職するスキャンダルにも見舞われた。そこに重ねて予告編まで公開されたことで、環境賞への注目が一気に薄れてしまったことは否めない。

一方で、王室内で人種差別を受けたと主張してきたヘンリー王子夫妻にとっては、またとない最高のタイミングでの宣伝となった。英国内では批判的な意見も多いが、米国内では「やっぱり差別はあった」「公開が楽しみ」と好意的な捉え方をする人も少なくない。

王室ファンからは「ノーサンキュー(観たくない)」と拒否されたドキュメンタリーは、米国時間8日に配信がスタートすると伝えられている。果たして2人の口から何が語られるか、夫妻の知られざる私生活とやらの全貌が明かされるのはもうすぐだ。

[筆者]
千歳香奈子

北海道・札幌市出身。1992年に渡米し、カリフォルニア州サンタモニカ大学で写真を学ぶ。96年アトランタ五輪の取材アシスタントとして日刊スポーツ新聞社アトランタ支局に勤務。ロサンゼルス支局、東京本社勤務を経て99年よりロサンゼルスを拠点にハリウッドスターら著名人へのインタビューや映画、エンターテイメント情報等を取材、執筆している。日刊スポーツ新聞のサイトにてハリウッド情報や西海岸のトレンドを発信するコラムも寄稿中。著書に『ハリウッド・セレブ』(学研新書)。

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