<関税率が低下する可能性もあり、米国経済は2026年に2%超の成長に回復するだろう。他の主要国はどうか? 最も期待できるのはドイツだが...>
12月11日コラム「それでも悪化しなかった米経済...2026年『3つのリスク要因』と最重要な『生成AIの経済効果』」では、トランプ政権2年目となる2026年の米国経済が2%を超える成長に回復するとの筆者の予想を示した。
FRBによるこれまでの利下げ、そして減税などの財政政策が、2026年から米国経済を刺激するとみられるためだ。2025年に引き上げられた関税率が2026年に低下する可能性もあり、トランプ政権の政策への不透明感が和らぐだろう。こうした中で、生成AIによる技術革新の広がりを背景に、企業の設備投資行動がより積極化すると考えている。
米国以外の経済パフォーマンスは、各国の金融財政政策の優劣によって大きく左右される。最も期待できる国は、防衛支出拡大で従来の均衡財政主義を大きく転換したドイツだと筆者はみている。
株式市場において、ドイツ株(DAX)の年初来リターンは既に20%以上で、財政政策転換がある程度織り込まれているが、一方で実態経済の回復ペースは依然緩やかなままである。メルツ政権が志向するほどの財政政策実現が政治的に難しいとの見方もあるが、その効果は2026年に明確に現れ、経済成長は数年ぶりに上向くだろう。
さらに、ECB(欧州中央銀行)は当面、中立金利とみなされる2%で政策金利を据え置くと予想され、金融財政政策の双方からドイツ経済を支えるだろう。
ドイツと同様に、高市政権が掲げる「責任ある積極財政」が実現すれば、日本の経済成長率は、停滞が続いた2025年から高まるだろう。株式市場においても、2025年の日本株(TOPIX)はドイツ株同様、米国株(S&P500)のパフォーマンスを上回って終わりそうだが、高市政権の政策転換への期待はある程度織り込まれているとみられる。