<大人になっても体長は60センチ程度>

英国の動物園で撮影されたワラビーの赤ちゃんの愛くるしい映像がネット上で話題になっている。

有袋類の赤ちゃんは極めて未熟な状態で生まれ、しばらくの間、育児嚢(いくじのう)という名のポケットの中で育つ。今回写真と映像が公開されたコゲチャヤブワラビー(「ミニチュアカンガルー」とも呼ばれる)はオーストラリアの北にあるニューギニア島とインドネシアの小さな島の森にしか生息していない。ビラボン自然保護区によると、カンガルーの中で最も大きな種であるアカカンガルーのオスの成獣は体長が1.5メートル以上になるのに対し、コゲチャヤブワラビーは60センチ程度にしか成長しないという。

そんな珍しいワラビーの赤ちゃんの様子を、イングランド北西部にあるチェスター動物園のスタッフが記録した。飼育係のメーガン・カーターは次のように振り返る。

「スティックス(母親)の体重が徐々に増えていることに気付いたときから行動や摂食パターンを注意して観察するようになり、赤ちゃんを育てているのではと期待するようになった」

妊娠期間はわずか30日。生まれて間もない赤ちゃんの大きさはゼリービーンズほどしかない。

「安全な母親の袋の中で、成長に必要な栄養を受け取りながら約6カ月かけて成長する」とカーターは言う。

この期間を経て、子供は初めてポケットから外に出ることができる。

残念なことに、コゲチャヤブワラビーの野生の個体数は罠や狩猟、森林伐採などによって過去20年間で約30%も減少している。国際自然保護連合(IUCN)は、この種を絶滅の危機に瀕した「危急種」に分類している。

【動画】元気に跳ね回るコゲチャヤブワラビー
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