── そうかもしれません。出社していても、全員と会話するわけではありませんし。

オフィスで仕事をしていたときも、雑談の機会って意外となかったはずです。「もとから相手のことを理解できているわけではない」と認識さえしていれば、オンラインであれオフラインであれ、やるべきことはさほど変わらないと思います。

むしろオンラインのほうが、相手のことを理解するきっかけが多いとさえ言えるかもしれません。

── オンラインのほうが、ですか。

オンラインの雑談では、住環境や家族など、プライベートな話題が増えませんか? 打ち合わせ中にお子さんの声が聞こえたり、家族が作ってくれたランチを食べたという話題になったり。

オフィスにいると、仕事以外のことをわざわざ話す機会は少ないもの。オンラインだからこそ、逆に今まで知らなかった一面を知れるチャンスだととらえてみてはいかがでしょうか。

関係性の壁を乗り越えるために、相手について知るべきことは山ほどあります。これは「相手のことをとことん知りましょう」という意味ではありません。「相手のことを知らない」と気づくことのほうがもっと重要です。

── 本書には「無知の知」というフレーズも使われていました。

「もしかしたら自分はわかっていないのかもしれない」という自覚が必要ですね。

以前、日本の名だたる企業のリーダーが集まる研修に参加したとき、講師を務めていた大御所の先生が、ある印象的なことをおっしゃったんです。

それは「あなたたちはすごく権力を持っていて、人に指示を出す立場にいるはずです。でも、自分が出す指示やメッセージの他にも正しい道があるかもしれない、と疑うことを忘れてはいけません」ということ。

衝撃でした。「もしかすると自分はわかっていないかもしれない」と思うことは、相手に動いてもらううえですごく大切なことです。

── 相手とのやり取りも大切ですが、その前に自分と向き合い、内省することが大事だと感じました。高橋さん、ありがとうございました!

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無敗営業 チーム戦略

 著者:高橋浩一

 出版社:日経BP

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高橋浩一(タカハシ コウイチ)

TORiX株式会社 代表取締役

東京大学経済学部卒業。外資系戦略コンサルティング会社を経て25歳で起業、企業研修のアルー株式会社に創業参画(取締役副社長)。事業と組織を統括する立場として、創業から6年で70名までの成長を牽引。同社の上場に向けた事業基盤と組織体制を作る。2011年にTORiX株式会社を設立し、代表取締役に就任。これまで4万人以上の営業強化支援に携わる。

コンペ8年間無敗の経験を基に、2019年『無敗営業「3つの質問」と「4つの力」』、2020年に続編となる『無敗営業 チーム戦略』(ともに日経BP)を出版 、シリーズ累計7万部突破。2021年『なぜか声がかかる人の習慣』(日本経済新聞出版)、『気持ちよく人を動かす 〜共感とロジックで合意を生み出すコミュニケーションの技術〜』(クロスメディア・パブリッシング)、2022年『質問しだいで仕事がうまくいくって本当ですか? 無敗営業マンの「瞬間」問題解決法』(KADOKAWA)を出版。年間200回以上の講演や研修に登壇する傍ら、「無敗営業オンラインサロン」を主宰し、運営している。

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flier編集部

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