ルイジアナ州立大学医学部のジェレミー・カミル准教授(微生物学・免疫学)は本誌に対し、今回の研究は「優れた研究グループによる、きわめて信用性が高く厳密なものに見える」と述べた上た。「動物や細胞培養モデルで確認された違いを、ヒトの疾患について起きていることに置き換えるのは、常に難しいことだ。それでも、(BA.1とBA.2の)違いは本物のように思える」

カミルはまた、「短期的には、BA.1への免疫がBA.2に感染した場合の症状を軽くし、また多くの場合は感染を予防する効果も持つだろう」との見方も強調した。

英レディング大学のイアン・ジョーンズ教授(ウイルス学)は、今回の日本の研究に「欠点はみられない」と述べたが、細胞や動物のモデルが完全にヒトの状況を再現できる訳ではないとも指摘した。

ジョーンズは、「BA.2」が「懸念される変異ウイルスに指定されるのにふさわしい」という意見には同意したが、現在のモニタリングは十分なものだと述べ、こう続けた。「世界中の人々が参加する本物の実験が進行中であり、BA.2に感染した場合の重症度がこれまでよりもかなり低いのは明らかだ」

英リーズ大学・分子細胞生物学部のマーク・ハリス教授は、今回の研究は「興味深い」と述べたものの、実験室ベースのデータを現実のヒトへの感染に当てはめられるかどうかについては疑わしい、との考えを示した。

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