コロナ禍でコミュニケーションの主体はメールやチャット、Zoomなどオンライン上のものが主流になりました。それだけに、普段会わない相手と久しぶりに会うときに、本人にはそのつもりがなくても「感じ悪い」「もう会いたくない」と思われてしまう人がいます。
いったい何が原因なのでしょうか? ここでは、年齢の離れた人とのコミュニケーションにおいてやりがちなミスと改善法を、著書『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』の著者、藤吉豊さんが解説します。

目上の人や目下の人・年齢の離れた人と話すのは難しい

「あの人、いつも同じ話ばっかり。しかも長くて疲れる」

「久しぶりに会ったら、なんだかあの人、感じが悪い」

あなたの周りに、こんなふうに思われてしまう人はいませんか?

本人には悪気がなくても聞き手が不快になってしまうケース、ほめるつもりでかけた言葉が、実はハラスメントに該当するといったケースは、珍しくありません。

その理由は、両者の価値観が違うから。立場の違う人や年代の離れた人と話す場合、相手に不快感を与えないためには、とくに注意を払う必要があります。

両者のコミュニケーションが難しい一方で、立場や年代の離れた人との交流は、お互いにとっての経験であり、成長につながる糧ともなります。そこでここでは、立場や年代の離れた人とのコミュニケーションの基本について解説していきます。

「感じのいい挨拶」で印象ががらりと変わる

人間関係は、「挨拶」から始まります。挨拶は、「人の心と心をつなぐきっかけ」であり、誰でも、誰とでも簡単にできるコミュニケーションです。

話し方の名著に書かれていた「挨拶のメリット」をまとめると、以下になります。

◆挨拶のおもなメリット

● 相手からの印象が良くなる。
● 社会常識のある人だと思われる。
● 相手に信頼感、安心感を与える。
● 相手の承認欲求を満たす。

感じのいい挨拶で好感を持ち合うことが、その後のコミュニケーションを円滑にするためには欠かせません。

好感を持たれる挨拶の基本は、次の4つです。

◆上手な挨拶の基本

(1)自分から先に挨拶する

「される」のを待つのではなく、自分から先に声をかけます。自分から挨拶をすれば、「あなたに心を開いています」という姿勢を示すことができます。

マナー講師の金森たかこさんは、著書『入社1年目ビジネスマナーの教科書』(プレジデント社)で、

「挨拶の『挨』には心を開く、『拶』には相手に近づく、という意味があります。あなたから心を開いて、先手で相手に近づくことが挨拶です」

と述べていました。

年上から、年下から、などと立場にこだわるのではなく、自分から感じのいい挨拶を心がけましょう。

「ほどよい敬意」が人間関係の潤滑油