<脱炭素の過程における原子力発電を認めるか否かで、ドイツとフランスなど方針が異なる国同士でEUが割れている>

EUの欧州委員会は1月1日、脱炭素化への過程で原発を「グリーンエネルギー」に認定し活用する方針を発表したが、EU内は支持と不支持で割れている。脱原発を掲げるドイツは反対し、2045年までに温室効果ガスの実質排出ゼロを目指すための「つなぎ」の電源としては天然ガスを重視すると強調した。

EU諸国の中ではオーストリアとルクセンブルクも原発に反対しているが、チェコやフィンランド、フランスは化石燃料から脱却するには原発が不可欠だと考えている。ドイツは昨年12月末に国内に残る6基の原発のうち3基を停止。今年末までに残る3基を停止する予定だが、隣国のフランスは既存の原発の改良や新規設営を目指すなど原発回帰路線だ。

原発は二酸化炭素をほとんど出さないが、有害な放射性廃棄物が残り続ける。一方で天然ガスも、燃やせば石炭ほどではないものの二酸化炭素を排出すると、環境保護主義者たちは批判している。

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