「中国に具体的な行動を強く要求する」

――このところ中国に対する国際社会の風当たりは厳しさを増している。特に新疆ウイグル自治区における人権侵害、香港における自由の抑圧が批判されている。習近平主席は昨年5月に訪日が予定されていたが延期になった。今の状況でも北京を訪問するなり、習を東京に招いて、日中首脳会談を行う考えはあるか。

重要な隣国である中国と安定した関係を保つことは、日本と中国のみならず、地域全体、さらには国際社会にとって不可欠の重要性を持つ。

日中間には、あなたが指摘されたような困難な課題など、未解決の問題がいくつかあるが、それらは日本だけでなく、国際社会も懸念している問題であり、日中間の困難な問題の解決は、日中関係のみならず、世界全体にとって重要だ。

日本政府としては、国際社会の平和と繁栄を守るため、引き続きハイレベルの折衝その他の機会を活用し、主張すべきはしっかりと主張して、中国に具体的な行動を強く要求する考えだ。

習主席を国賓として招聘できる状況にするには、まずパンデミックの抑え込みに集中しなければならず、今はまだ日程を調整できる段階ではない。

しかし、先ほども述べたように、中国との安定した関係の確保は非常に重要だ。それをどう確かなものにするか、私は常に考えている。

――トランプ政権末期に、退任を控えたマイク・ポンペオ前国務長官は新疆ウイグル自治区で起きていることを公式の場で「ジェノサイド」と呼んだ。後任のアントニー・ブリンケン国務長官もこうした見方を認め、やはり「ジェノサイド」という言葉を使っている。中国は新疆ウイグル自治区でジェノサイドを行なっていると思うか。それが今の米政府の立場だが、日本政府も同じ立場か。

再三述べてきたように、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的かつ普遍的な価値を支持することが、われわれの強固な政策だ。中国でさえ、こうした価値を支持すべきだと、私は確信している。

新疆ウイグル自治区および香港の状況については、(39カ国が)国連人権理事会を通じて(中国のやり方に懸念を示す)共同声明を出したが、日本はアジアの国では唯一、これに賛同し声明に署名した。

――日本経済の回復には何が必要か。日本が力強い回復を遂げるのはいつになると予想するか。

昨年、新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以来、日本政府は総額300兆円に上る経済対策を実施している。飲食店の営業時間短縮要請を中心に、的を絞った対策も行った。おかげで、今年に入って始まった感染急増を緩和できた。

つまり、一部の国の政府とは異なり、日本の措置はかなり限定型で効率的なものになっている。その結果、感染者数はヨーロッパやアメリカと比べて少なく、失業率は2.9%で、先進国中で最も低い。

株価が昨年から上昇を続けていることも事実であり、IMFによれば、日本経済は今年末までに新型コロナ以前のレベルに回復する見込みだ。

「パンデミックでも五輪開催で世界に勇気を」
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