29日序盤の米国株式市場で、ゲーム販売ゲームストップの株価が前日比で一時2倍超となった。オンライン証券のロビンフッドが取引制限を緩和したことで個人投資家の買いが再び活発化している。

前日にはロビンフッドやインタラクティブ・ブローカーズなどが同銘柄の取引を制限したことを背景に、ゲームストップ株は44%急落。ステレオ・ヘッドフォン製造のコスも同様に前日に大幅安となったが、29日には一時89%高となった。

ただ、両銘柄とも買い一巡後は伸び悩んでいる。

ロビンフッドはウェブサイトで、取引制限の一部を緩和すると発表。ただ、ゲームストップを含む13銘柄の端株の売買を認めておらず、個人投資家が取引するためにはまとまった資金が必要になる。

また、一つの口座で保有できる一銘柄当たりの株式数にも制限を設けており、既存ポジションの積み増しが抑制されている。

ゲームストップなどの株価急騰を巡り、空売りの買い戻しを余儀なくされたヘッジファンドなどが数十億ドルの損失を補填するためにアップルなどの優良銘柄を一部売却。これが市場全体を圧迫しており、S&P総合500種は29日序盤の取引で値下がりしている。

空売りを専門とする米投資情報会社シトロン・リサーチの創業者アンドリュー・レフト氏は29日、20年間続けていた「空売りレポート」を今後公開しないとユーチューブで発表。個人投資家向けに株価が複数倍になる可能性が高い銘柄の買い推奨に注力していく方針を示した。

また、証券取引委員会(SEC)は29日、特定銘柄の取引を「不当に阻害する」可能性のある行為を調査し、不正行為を注意深く監視していくと発表。「中核となる市場インフラは今週の異常な出来高でも耐性があると実証されているが、株価の極端なボラティリティーは投資家に急速かつ深刻な損失をもたらし、市場の信頼を損なう可能性がある」とした。

ホワイトハウスのサキ報道官は同日、SECは米市場の動きを監視・監督する規制当局だとし、SECの判断に従う意向を示した。

[ロイター]
トムソンロイター・ジャパン
Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【話題の記事】
・ゲームストップ株を暴騰させたアマチュア投資家たちの反乱と疑惑の幕切れ
・議会突入の「戦犯」は誰なのか? トランプと一族、取り巻きたちの全内幕
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
→→→【2021年最新 証券会社ランキング】


ニューズウィーク日本版 戦争インフレ
2026年4月28号(4月21日発売)は「戦争インフレ」特集。

ホルムズ海峡封鎖でガソリン・日用品が高騰。世界経済への悪影響と「出口」を読み解く

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます