契約書のひな型を提示し家賃の再交渉に役立てる

コロナで売り上げが激減するかゼロになった事業者に重くのしかかるのは家賃の支払いだ。経済学者のセイラー、センディル・ムライナタン、スティーブン・レビットはこうした人たちが事業を継続できるよう「ナッジ」理論による解決策を考案した。

事業者が家主に交渉して一定期間家賃を下げるか、家賃の支払いを猶予してもらえばいいのだが、契約文書の作成などに専門知識が必要で、プロに頼めばコストがかかり、再交渉はなかなかハードルが高い。そこでセイラーらは弁護士に依頼して賃貸契約を修正するための文書のひな型を作成、ネット上で公開した。ひな型には素人にも分かるよう契約に関する細かな説明も付けてある。

コロナ禍による経済損失に打ちのめされた人々が再建に専念できるよう、このように余計な手間暇のコストを下げるさまざまなひな型を工夫する必要がある。

<2020年6月2日号「コロナ不況に勝つ 最新ミクロ経済学」特集より>

※この記事は「行動経済学で考える、コロナ対策・景気浮揚策・社会的距離戦略」に続きます。

【参考記事】コロナ禍での『資産運用』に役立つ行動経済学(3つのアドバイス)

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2020年6月2日号(5月25日発売)は「コロナ不況に勝つ 最新ミクロ経済学」特集。行動経済学、オークション、ゲーム理論、ダイナミック・プライシング......生活と資産を守る経済学。不況、品不足、雇用不安はこう乗り切れ。
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