警察に告発、沈静化呼びかけと、仏教徒の反応分かれる
しかし、一部の仏教徒や保守系政治家などによる批判は止まず、「地の力・仏教徒」を名乗る仏教徒団体は「学生の謝罪は遅すぎる」「絵の展示、公開には学生一人の関与ではできないはずだ」として作成者の女子大生に加えて、大学の教官、展示会場の責任者、イベント関係者、さらに女子大生をネットなどで支持した芸術家らを刑法206条の「個人や組織による宗教に関する侮辱の禁止」に違反しているとして警察に告発した。
地元紙などによると警察はこの訴えをとりあえず受理したものの「対応は上級機関と検討する」としているという。
その一方で地元のスワン・カウ寺の高僧は「問題の絵はブッダや仏教徒を侮辱するものではない。若い学生が親しみのあるポップカルチャーを利用して描いたに過ぎない。作者は謝罪もしており、若い芸術家の芽を摘むようなことがあってはいけない。誰もが寛容の精神で許し合うことが大事だ」と指摘して事態の沈静化を呼びかけている。
ショッピングモールから撤去された絵はバンコク在住のタイ人が譲り受け、9月11日にネットでオークション販売したところ、12日には50万バーツ(約180万円)で落札されたという。落札者は明らかにされていない。
オークションにかけたこのタイ人について「ネーション」は、売り上げの90%は地元病院に寄付し、10%は作者の女子大生に渡したいと話していると伝えた。
国民の90%以上が仏教徒という仏教国タイでは仏教施設や寺院を訪れる際は観光客も肌の露出を控えたり靴を脱いだりするなど「仏教への敬意」を求められることが多く、イラストや絵画、写真などによる仏教、ブッダの表現に関しても仏教徒が不快に思わないような特別な配慮が求められている。
