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[ワシントン 24日 ロイター] - 米スペースXの衛星通信網「スターリンク」を巡り、バイデン米前政権とトランプ政権がさまざまな国で利用の制限または提供を複数回要請していたことが分かった。事情に詳しい6人の元米政府高官が明らかにした。
元高官4人によると、バイデン前政権はイエメンやレバノンの親イラン民兵組織がスターリンクを利用して通信することを防ぐためにサービス停止を要請。一方、イランおよびウクライナでは軍を支援するためにサービス提供を求めていた。
トランプ政権の元高官1人は、イランでの反政府デモ参加者のインターネットアクセスの強化を期待したトランプ政権が、スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)にサービス提供を要請したと明らかにした。イスラエルによる2025年のイラン空爆開始や、今年の米国とイスラエルとによるイラン攻撃を背景に、イランでのクーデターを期待した動きだった。
ウクライナは米国の同盟国であるにもかかわらず、トランプ政権がウクライナの通信を制限したことは欧州の当局者を動揺させた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は先週、同国で軍事向け通信サービス「スターシールド」のアクセスが意図的に制限され、軍事用ドローン(無人機)の性能に支障を来していると明らかにした。同国に侵攻したロシアのミサイル攻撃に対する防衛などの軍事活動を巡り、ウクライナが利用しているスターリンクの通信速度が低下したと説明していた。
ロイターはトランプ政権がスターシールドの通信速度を制限するように命じたと報じた。トランプ政権は通信速度が低下したことを認めたものの、命令を出したかどうかについては言及していない。
ホワイトハウスはロイターのコメント要請に対し、トランプ氏の23日のコメントを引用した。同氏はウクライナのスターリンク利用についてマスク氏と話し合ったことはないと主張し、「問題があれば、私が解決する」と発言していた。
ウクライナは24日、スターリンクとスターシールドが全面復旧したと発表した。 マスク氏はその数時間後、「ウクライナ軍はスターリンクの利用規約に違反し、人を殺傷する攻撃的な無人機(ドローン)攻撃に使用した。その抜け穴は先週塞がれた」とXに投稿した。
ウクライナ軍にとって、スターリンクは各部隊間の最前線通信の生命線となっている。ウクライナ軍関係者はスペースXの製品の性能に匹敵するものは存在しないと指摘した。