Shinichi Uchida Noriyuki Hirata
[東京 26日 ロイター] - 26日の東京株式市場で、GMOインターネットグループ株が急落した。FX(外国為替証拠金取引)自動売買サービスにサイバー攻撃があったことを受け、全ての顧客に見舞金5000円を一律支払うほか、顧客が意図しない不正取引で生じた損失を補償する方針を打ち出したことで、業績への影響に対する不透明感を嫌気した売りが先行している。
熊谷正寿代表は25日、不正アクセスにより生じた顧客の損失はGMOインターネットが確認した上で補償すると自身のブログで表明した。取引所が返金に応じない場合でも、対象となる損失の全額を支払うとしている。同社によると、一部のユーザーから身に覚えのない取引が行われたとの報告が寄せられているという。
熊谷氏は、顧客の資産や情報を危険にさらす事態を招いた事実を「極めて重く受け止めている」とし、一律5000円の見舞金は「初動の誠意の印」と説明。財務への影響などは見通しが立ち次第報告するとした。セキュリティーの課題が事前に現場へ指摘され対策を進めながらも、 対応の深さとスピードが十分ではなく、その間隙を突かれたとした。また、人工知能(AI)技術の進化に伴い攻撃者のコストが劇的に低下し、脅威が急速に深刻化しているとも訴えた。
GMOによると、攻撃者とみられる相手から金銭を要求されており、応じなければ自社や顧客の情報を公開するとの連絡も受けているという。要求には応じない方針で、警察などと連携して対応するとしている。24日には、先制的に相手を無力化する「能動的サイバー防御」の適用を政府に緊急要請したことも発表した。
GMOは今月19日、顧客からの問い合わせを受けて調査を開始した。20日にサービスの一部顧客のサーバー環境への不正なプログラムの設置を確認し、21日には被害拡大防止のため全プランのサーバーを順次停止した。顧客から取引口座での身に覚えのない操作などの報告があり、22日に警察へ相談した。