Takahiko Wada

[東京 5日 ロイター] - 日銀の内田真一副総裁は5日、人工知能(AI)について、暫定的な見方と前置きした上で、需要サイドの影響が先行しており、金融環境を「より緩和する方向に作用しているように見える」と述べた。ただ、収益が付いてこなければ調整のリスクがあると話した。

非伝統的なデータや最新の分析手法を用いて経済や金融を分析する国際会議「ECONDAT」の2026年秋季大会を日銀本店で開催するにあたり、開会のあいさつを行った。

日銀は金融政策運営に当たり、AI関連需要の高まりを物価上振れリスクの1つに挙げている。内田副総裁は、AIは「大きな正の需要ショック」をもたらしたと指摘、経済も物価も押し上げていると述べた。供給面では生産性の上昇や資本蓄積を通じて「正の方向に作用」し、自然利子率に影響する可能性があるとした。

AIブームによる株高は金融環境をより緩和的にする一方で、AI関連企業による多額の債券発行は長期金利の上昇につながり、金融環境の引き締め方向にも作用しているとも話した。AIは労働市場を構造的に変える可能性もあると述べた。ただ、現時点の自然利子率や自然失業率への影響を測ることは困難だ、とも述べた。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。