Noriyuki Hirata

[東京 5日 ロイター] - 米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細によると、9月29日時点で投機筋(非商業部門)の円の買い越しは5万5440枚だった。4週連続の買い越しを維持したが、前週比1万6542枚減と、円高方向の持ち高を減らした。投資主体別に建玉を分けた金融先物建玉報告(TFF)ではレバレッジド・ファンドが売り越しに転換した。

足元は「日米による円安是正の姿勢でいったん膨らんだ円の買い越しが、日米のタカ派姿勢の温度差を受けて、先週前半にかけて巻き戻された様子がうかがわれる」とニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは指摘する。非商業部門の差し引きの持ち高は、9月1日時点の9万2227枚の売り越しから、同15日には12万0359枚の買い越しへと、2週間で21万2586枚、円買い方向に振れていた。

この振れ幅は、統計をさかのぼれる1986年以降で最大。15日の買い建ては23万7951枚、建玉残高も54万2802枚で、いずれも過去最大だった。

その後の2週間で、買い越しは6万4919枚減り、減少ペースは直近1週間で鈍っている。15日の買い越しからは半分強が戻ったが、9月1日の売り越し水準までは、なお14万7667枚の開きがある。

TFFでは、ヘッジファンドなどで構成するレバレッジド・ファンドが前週の7423枚の買い越しから、1万4161枚の売り越しに転じた。一方、年金や投資信託などのアセットマネジャーは5万1634枚の買い越しと、前週から1万0005枚買いを積み増し、向きが分かれた。

ニッセイ基礎研の上野氏は「両者とも9月初旬からは円買い方向だが、アセットマネジャーが円買いを維持している一方、レバレッジドファンドは足元で日米のタカ派温度差に着目して円買いの一部手仕舞いに動いているのではないか」との見方を示している。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。