ウォール・ストリート・ジャーナルは、R9Xの具体的な使用例を2件特定した。1件は米国防総省、もうひとつはCIAによるものだ。2000年の米駆逐艦コール爆破テロの首謀者ジャマル・アル・バダウィは2019年1月にイエメンの空爆で殺害されたが、このときにR9Xが使用されたといわれている。国防総省は攻撃を認めたが、使用した兵器の種類は明らかにしていない。
2017年2月にエジプト人のアルカイダ上級幹部アフマド・ハサン・アブ・カーイ・アルマスリがシリアで暗殺された件も、CIAが指示したR9Xによるものとみられている。ただし、CIAは認めていない。
どちらの場合も、目撃者の証言と攻撃後の写真は、通常のヘルファイア・ミサイルによる攻撃ではないことを示していた。爆発によるダメージがなく、破片が見当たらないことから、爆発しない兵器が使われたことがわかる。
ウォール・ストリート・ジャーナルはR9Xの開発スケジュールの詳細な情報は入手できなかった。また、CIA、米国防総省、ヘルファイアの製造元であるロッキード・マーティンはこの件についてのコメントを控えている。
(翻訳:栗原紀子)

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