<為替> 米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げの可能性が意識される中、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して上昇した。前週18日に日銀が「レートチェック」を実施したと報じられたことを受け、日本が連休に入り市場流動性が低下する中、政府・日銀による円買い・ドル売り介入に対する警戒が高まっている。 終盤の取引で円は対ドルで0.38%安の157.48円。 日銀は18日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コールレート翌日物の誘導目標を1.0%程度から1.25%程度に引き上げると決定。利上げは6月以来3カ月ぶりで、政策金利は1995年4月以来約31年ぶりの高水準となった。日銀の利上げには浅田統一郎委員と佐藤綾野委員が反対し、決定は7対2。利上げ決定後、円は急落したが、その後、日本経済新聞が日本当局による「レートチェック」が実施されたと報じたことを受け、小幅ながら持ち直した。レートチェックは為替介入の準備段階とされ、介入警戒感が高まった。 今月は日銀のほか、米連邦準備理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)も利上げを決定。FRBとECBは、中東で約7カ月続く戦争が一因となっているインフレを抑制するために一段の利上げが必要になる可能性があると示唆している。 CMEフェドウオッチによると、FRBが10月27─28日の次回FOMCで少なくとも0.25%ポイントの利上げを決定する確率は55.4%。1週間前は43.5%だった。 この日はセントルイス地区連銀のムサレム総裁がFRBはインフレ抑制に向け追加利上げを実施しなくてはならない可能性が高いと述べたほか、 シカゴ地区連銀のグールズビー総裁もインフレ率が目標に向けて低下しなければ利上げが必要になるとの見方を示した。 終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.13%高の100.40。 ユーロ/ドルは0.14%安の1.1467ドル。ドイツ北東部メクレンブルク・フォアポンメルン州で20日実施された州議会選挙で、反移民などを掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が第1党になり、メルツ首相率いる保守陣営が戦後最悪の地方選敗北を喫したことがユーロ相場の重しになった。 英ポンド/ドル は0.18%安の1.3369ドル。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 10年債利回りが低下した。原油価格の下落と欧州債利回りの低下を背景に押し下げられた。一方、2年債利回りは2年超ぶりの高水準を付けた。
21日の取引で原油先物は下落し、北海ブレントは取引時間中に一時、100ドルを割り込んだ。
シカゴ地区連銀のグールズビー総裁はこの日、米国のインフレは過去18カ月間の関税措置とエネルギー価格ショックの段階を超え、現在は強い需要によってもけん引されている可能性があると指摘。連邦準備理事会(FRB)の利上げペース加速が必要になるとの見方を示した。
CMEのフェドウオッチによると、市場が織り込む次回10月の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの確率は約53%。先週18日時点では55%だった。
10年債利回りは4.1ベーシスポイント(bp)低下の4.955%。
一方、2年債利回りは0.8bp上昇の4.751%。一時、2024年7月以来の高水準となる4.772%を付けた。
2年債と10年債の利回り差は20.2bp。一時19.5bpまで縮小し、25年3月以来の低水準となった。
30年債利回りは3.7bp低下の5.29%。
物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が2.348%。10年物が2.335%。
供給面では、財務省は22日に690億ドルの2年債入札を実施するほか、週内には5年債と7年債の入札も予定されている。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> ナスダック総合指数が過去最高値を更新して取引を終えた。アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)などAI(人工知能)関連の主力銘柄が上昇をけん引した。米国債利回りが直近の高水準から低下する一方、原油価格が11日ぶりの安値まで急落したほか、今週の国連会合で中東問題を巡って進展があり得るとの観測が背景となった。
半導体株が上昇。インテルが12.2%、アーム・ホールディングスが17%それぞれ急伸した。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4.3%上昇した。
AMDは約10%上昇し、時価総額が初めて1兆ドルに達した。
ナスダックは6月2日以来となる最高値での引けを記録した。
投資家は、AIへの支出が依然として拡大していることを示す兆候を指摘した。1週間前にはAI大手の経営陣が安全性への警告を発し、世界的なハイテク株売りの引き金となっていた。
指標となる米10年債利回りは、心理的な節目とされる5%を下回った。北海ブレント先物が1バレル=100ドルを割り込み、9月9日以来の安値を付けた。
メタ株は11.4%急騰した。ウェルズ・ファーゴが、同交流サイト(SNS)が最近投入したAIアシスタント「ミューズ」を受けて目標株価を引き上げたことが手掛かり。
グリーンランドに関与する企業の米国上場株は、米国とデンマークによるグリーンランドの地位を巡る外交交渉が進展したことを受けて上昇した。グリーンランド・マインズは3倍に、グリーンランド・エナジーは2倍超に、それぞれ値上がりした。
パラマウント・スカイダンスは約3%下落した。パラマウントはワーナー・ブラザース・ディスカバリーの買収阻止を求めて提訴していたカリフォルニア州を含む12州と和解した。
S&P総合500種の11業種のうち8業種が上昇した。通信サービスが4.16%高で首位、次いで情報技術が2.4%高となった。
S&P総合500種では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.4対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は165億株と、直近20営業日の平均162億株を上回った。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 米連邦準備理事会(FRB)による年内の追加利上げ観測や、他の主要中央銀行のタカ派的な姿勢を受けてドルが強含み、金相場は下落した。金現物は21日午後2時30分(日本時間22日午前3時30分)時点で0.6%安の1オンス=4349.94ドル。米金先物は0.9%安の4383.90ドルで取引を終えた。主要通貨に対するドル指数は小幅高。先週FRBの利上げでドルが1%超上昇した流れを引き継いだ。ドル高は他通貨建ての金の割高感につながっている。市場では12月の米利上げ確率が88%と織り込まれており、金は2月27日から17%下落している。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 3%超下落し、12日ぶりの安値を付けた。市場では、今週開催される国連総会を機にイラン戦争終結に向けた外交的な取り組みが進展するとの期待が広がった。 清算値は、北海ブレント先物11月限が3.53ドル(3.4%)安の1バレル=100.34ドル、WTI先物10月限が4.52ドル(4.51%)安の95.78ドル、11月限が92.47ドル。北海ブレントとWTIともに9日以来の安値となる。 取引時間中には、北海ブレントは一時100ドルを割り込んだ。 トランプ米大統領は、ニューヨークで開催される国連総会に出席予定のイランのペゼシュキアン大統領との会談に前向きな姿勢を示した。 また、サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による東西パイプラインへの攻撃を受け、紅海沿岸のヤンブー経由の一部出荷を停止した後、今月と来月にホルムズ海峡経由の輸出を増やす方針を示したことも材料視された。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 157.36/157.39
始値 157.27
高値 157.52
安値 157.18
ユーロ/ドル NY終値 1.1462/1.1465
始値 1.148
高値 1.1495
安値 1.1463
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 97*21.50 5.2803%
前営業日終値 96*31.50 5.3270%
10年債(指標銘柄) 17時05分 97*15.00 4.9510%
前営業日終値 97*04.00 4.9960%
5年債(指標銘柄) 16時59分 98*01.00 4.8271%
前営業日終値 97*29.50 4.8520%
2年債(指標銘柄) 17時05分 98*27.25 4.7505%
前営業日終値 98*27.63 4.7430%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 52048.83 +366.19 +0.71
前営業日終値 51682.64
ナスダック総合 27122.09 +599.55 +2.26
前営業日終値 26522.55
S&P総合500種 7764.70 +114.20 +1.49
前営業日終値 7650.50
COMEX金 12月限 4383.9 ‐41.0
前営業日終値 4424.9
COMEX銀 12月限 6641.5 ‐73.4
前営業日終値 6714.9
北海ブレント 11月限 100.34 ‐3.53
前営業日終値 103.87
米WTI先物 10月限 95.78 ‐4.52
前営業日終値 100.30
CRB商品指数 419.2737 ‐3.2745
前営業日終値 422.5482