[東京 18日 ロイター] - 東京地方裁判所は18日、医薬品卸売の東邦ホールディングスがアクティビスト(物言う株主)株主に対して導入した買収防衛策の発動を差し止めた。東邦HDが同日、発表した。日本企業の間でアクティビストへの対抗策として「ポイズンピル(買収防衛策)」の活用が広がるなか、注目を集める裁判となっていた。東邦HDは保全異議の申立てを行うとしている。

仮処分は、シンガポールのヘッジファンドで東邦HDの筆頭株主である3Dインベストメント・パートナーズが求めていた。地裁の判断により、3Dが保有比率を24%超に引き上げた場合に発動される買収防衛策に基づく新株予約権の発行は差し止められる。東邦HDの防衛策は、新株予約権の無償割り当てによって3D以外の株主の持ち株数を増やし、同ファンドの保有比率を低下させる仕組みだ。

今回の裁判では、企業がアクティビスト投資家に対し、経営権の取得を目指していない場合でも、対象株主の持ち分を希薄化させる新株予約権発行であるポイズンピルを適用できるかが争点となった。

日本ではアクティビストの活動が活発化する中、企業がその影響力の拡大を抑えるため同様の防衛策を導入する動きが広がっている。今回の判断により、こうした防衛策の導入や発動のハードルが高まる可能性がある。

市場では、もともと敵対的買収提案について株主に十分な検討時間と情報を与えるという本来の目的を超えて買収防衛策を活用することは、経営陣の保身を招き、コーポレートガバナンス改革を阻害するとの指摘もある。

3Dは持ち株比率を27%まで引き上げることを目指している。これに対し東邦HDは、27%の保有であっても圧倒的な筆頭株主として経営に強い影響力を行使でき、短期利益を優先する施策を会社に強いる恐れがあると主張していた。

これまでの司法判断では、株主承認は買収防衛策の正当性を裏付ける要素の一つとされてきた。東邦HDの防衛策は6月の定時株主総会で54.7%の賛成を得ており、発動条件を満たしていた。

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