[ワシントン 17日 ロイター] - 米国務省は17日、サウジアラビアが中東での戦争にますます深く巻き込まれていることを受け、ロッキード・マーティンのF-35ライトニングⅡ戦闘機の同国への売却案を承認したと発表した。売却額は推定243億ドルとされる。

この売却が実現すれば、米国にとって重大な政策転換となり、中東の軍事力の均衡を変える可能性がある。同盟国であるイスラエルの「質的軍事的優位性」を維持するという米政府の定義が試されることになる。

サウジは昨年初頭、トランプ米大統領に対し同戦闘機の供与を直接要請しており、かねてよりロッキード・マーティンの戦闘機に関心を示してきた。

国務省によると、この売却には戦闘機48機とプラット・アンド・ホイットニーのエンジン49基に加え、通信機器、予備部品、その他の支援品目が含まれる。

米国政府は、イスラエルが「質的軍事的優位性」を維持できるよう配慮して中東への武器売却を判断しており、事実上、イスラエルが地域のアラブ諸国よりも高度な米国の兵器を入手できることを保証している。

敵の探知を回避できるステルス技術を採用したF-35は、世界最先端の戦闘機と見なされている。イスラエルは過去10年間にわたり同機を運用し、複数の飛行隊を編成しており、現在も中東で唯一この兵器システムを保有する国である。

米国製兵器の最大の購入国であるサウジは、空軍の近代化と、特にイランからの地域的な脅威への対処を目的として、長年にわたりこの戦闘機の導入を求めてきた。同国が2飛行隊分に相当するF-35の導入を改めて推進しているのは、トランプ政権がサウジとの防衛協力の深化に前向きな姿勢を示していることを受けたものだ。サウジ空軍は、ボーイングのF-15、欧州製のトルネードやタイフーンなど、さまざまな戦闘機を運用している。

F-35の問題は、より広範な外交的取り組みとも密接に絡み合っている。バイデン前米大統領の政権は以前、サウジアラビアによるイスラエルとの関係正常化を含む包括的な合意の一環として、同国へのF-35供与を検討していたが、その取り組みは最終的に頓挫した。

トランプ氏は政権復帰以来、サウジへの武器売却を優先課題としてきた。米政府は昨年、サウジに総額約1420億ドル相当の武器パッケージを売却することで合意している。

ただ議会による精査は、いかなるF-35の売却にとっても課題となり得る。議員らは以前、サウジ人の反体制派ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏殺害事件を受けて、サウジ政府との武器取引に疑問を呈しており、一部の議員は同国との軍事協力の深化になお警戒感を抱いている。

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