[ニューヨーク 4日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、8月の米雇用統計を受け米連邦準備理事会(FRB)が今月の会合で利上げに踏み切るとの観測が高まったことを受け、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対し上昇した。
ただ、7日がレーバーデー(労働者の日)の祝日で3連休になるほか、来週発表されるインフレ指標を見極めたいとの思惑から、ドルは序盤の上げ幅を一部縮小。終盤の取引でドル/円は0.26%高の156.19円で取引されている。
労働省が朝方発表の8月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が16万2000人増と、予想外に減少した7月から反転。エコノミスト予想(5万6000人増)も大きく上回った。失業率は4.1%と、前月から横ばい。時間当たり賃金は前年比3.1%増と、伸びは7月の3.2%から鈍化した。
ステート・ストリートのシニア・マクロストラテジスト、ノエル・ディクソン氏は、来週発表されるインフレ指標を念頭に、「8月の雇用統計を受け状況が大きく変わるとは考えていない。来週発表のコアインフレ率に左右されるため、市場もそれに応じて反応する」と述べた。
同時に、8月の雇用統計にはインフレ鈍化を裏付ける内容も含まれていたと指摘。「失業率は横ばいだったが、時間当たり賃金の前年比上昇率は2021年6月以来の低水準だった。ウォラーFRB理事やウォーシュFRB議長、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁といった影響力の大きい当局者が判断材料を求める場合、この数字を根拠にすることができる」と語った。
ウォラー理事は3日、今後発表される経済指標でインフレ圧力の鈍化が確認されれば、15─16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを支持する考えを示しており、市場では来週10日に発表される卸売物価指数(PPI)、11日に発表される消費者物価指数(CPI)が注目されている。
金利先物が織り込む9月の会合で利上げが決定される確率は57%。雇用統計発表前は50%だった。
円は今週に入り、日銀の利上げペースが加速するとの観測が強まったことを背景に急伸。円は7月末の日米協調介入後につけた高値である1ドル=155.21円を試す展開となっており、この水準を突破すれば5月6日以来の円高・ドル安水準となる。
三村淳財務官は4日、為替対応について「引き続き臨戦態勢ということは変わらない 」と述べ、1日まで米国で開催された20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の後も米国の通貨当局とは「絶え間なく連絡を取っている」と語った。
市場では、日本国債利回り上昇を受け、保険会社や年金基金などの日本の投資家が米国債への投資を引き揚げ、日本国債へ資金をシフトする可能性があるとの見方も出ている。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は0.21%高の99.17。ユーロ/ドルは0.12%安の1.1611ドル。
ドル/円 NY午後3時 156.23/156.25
始値 156.31
高値 156.74
安値 155.36
ユーロ/ドル NY午後3時 1.1614/1.1616
始値 1.1620
高値 1.1626
安値 1.1586