Kentaro Okasaka

[東京 4日 ロイター] - ニデックは4日、製品の品質を巡る不適切行為の疑いを受けて設置された調査委員会の調査報告書を公表した。グループ内の複数の事業部門で、重要品質事案60件を含む計844件の品質不適切行為が認定された。過度な業績プレッシャーや品質ガバナンスの不足が重なったことで組織の「不健全な状態」が定着したといった報告書の指摘を受け、同社は抜本的な改革を進める方針を示した。

会見した調査委の伊丹俊彦委員長(元大阪高等検察庁検事長 )は、不適切行為の一部は長期間にわたり業務運営に組み込まれ反復・継続しており「会計不正問題に続き、製造業の根幹に関わる品質保証の領域で、この規模の不適切行為が明らかになったことは極めて重大だ」と指摘し、ニデックが事態を重く受け止め改善策を実行する必要があると話した。ニデックからは、安全性に問題があったり、リコールを予定したりしている製品は確認されていないと聞いているという。

報告書によると、製品の設計や製造に関する社内規格違反などの品質不適切行為のほか、通関書類の事実と異なる記載を含む「産地表示など不適切行為」も6件確認された。ニデックは、調査委の提言を踏まえた人事処分、グローバル品質保証規程の改訂、品質監査の実施などの再発防止策を推進する。過年度の財務諸表への「重要な影響は現時点では確認されていない」が、過年度有価証券報告書の訂正と2026年3月期の有価証券報告書の提出を可能な限り早期に行う予定とした。

報告書は、創業者の永守重信氏をはじめとする経営層は、業績目標を達成するため「苛烈なまでのプレッシャーをかけていた」と指摘したが、永守氏らが品質不適切行為を指示、関与した事実は確認されていないという。

ニデックでは、会計不正問題でも昨年9月に第三者委員会を設置。今年4月の最終報告書は、永守重信氏が高すぎる業績目標の達成を求め続け、一部の会計不正を容認したとの評価は免れないと指摘した。永守氏は昨年12月に代表取締役グローバルグループ代表を辞任し、名誉会長に退いた。今年2月には名誉会長も辞任し「名実ともに完全に身を引く」と表明した。

会計不正を受けて昨年10月には東京証券取引所から特別注意銘柄に指定され、1年以内に内部管理体制の改善がされなければ上場廃止となる。

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