Nilo Tabrizy Edward Carron Idrees Ali George Sargent
[ロンドン/ワシントン 3日 ロイター] - イラン南部のホルムズ海峡を望む町クヘスタクで4人が死亡し、少なくとも68人が負傷した1日の民家への攻撃について、ロイターが提供した画像や動画を分析した複数の専門家は、イランの防空ミサイルの誤射ではなく、米国製兵器が直撃した可能性が高いと指摘した。
当時、民家では結婚式のお祝いが開かれ住民数十人が集まっていた。ロイターが検証し、専門家が確認した写真や動画によると、パーティーの最中に兵器が建物の屋根を直撃したとみられる。
米中央軍は、1日にイランのイスラム革命防衛隊の防空施設やレーダーシステム、通信施設を標的として、イラン南部全域で複数回の攻撃を実施したと発表していた。
バンス米副大統領は3日、ホワイトハウスでの記者会見で、米政府としてこの攻撃について調査していると明らかにし、「当然われわれも憂慮しており、調査を行っている。真相を知りたい」と語った。
匿名を条件に取材に応じた米当局者2人は、米軍が1日にクーヘスタク周辺で攻撃を実施し、特に町の通信塔を標的にしたと述べた。米当局者の1人は、民家への攻撃が、米軍によるものか、イランの防空ミサイルがそれたものか、あるいは迎撃ミサイル自体の誤射によるものかなど、さまざまなシナリオを検証していると述べた。
衛星画像によると、この通信塔は民家から約135メートルの場所にある。
ロイターは4人の軍事兵器専門家に動画と画像を提供し、見解を求めた。その結果、4人全員が、被害状況からして、別の標的からそれた兵器による二次的被害ではなく、直撃によるものと一致すると指摘した。うち3人は、誤射されたイランの防空ミサイルではなく、米軍兵器である可能性が高いと述べた。
3人の専門家は、元米陸軍爆発物処理技術者で、現在は兵器研究サービスの兵器技術アナリストを務めるトレバー・ボール氏、対テロ爆発物処理を専門とし、爆発物工学の博士号を持つ元英陸軍准将のガレス・コレット氏、オスロ平和研究所の研究教授、セバスチャン・シュッテ氏。
ボール氏は、「(映像などで)見られる被害は、屋根に接触した時、あるいは屋根の直上で起爆した兵器によるもののようだ」と述べた。「近くの通信塔への攻撃による破片が飛散して生じたものではあり得ない」とし、明らかな直撃だと指摘した。
コレット氏もボール氏の分析に同意し、「証拠の重みからすると、イランの防空ミサイルではなく、米軍の500ポンド空中投下型兵器だという見方に傾く」と述べた。投下された爆弾の数を考えると、最も高度な誘導システムでも的を外すことは時折起こるとも指摘した。
シュッテ氏も、屋根の穴は通信塔からそれて当たった結果ではないと述べた。また着弾の角度が防空ミサイルのものとは矛盾していると指摘した。コレット氏は防空弾頭であれば通常見られるはずの破片の証拠がないと述べた。
ボール氏は、イランのメディアが公開した兵器の破片の画像を分析し、その一部が、米軍がよく使用する滑空爆弾「統合スタンドオフ兵器(JSOW)」だとした。