Rajesh Kumar Singh

[シカゴ 2日 ロイター] - 米航空各社の間でより高額な航空券購入層の獲得競争が激化する中、アメリカン航空は長距離路線で運航しているボーイングの大型機777-300ER型機の上級座席を増やす取り組みを進めている。

777-300ERの改修した1号機が今月9日に米ニューヨーク発ブエノスアイレス行きの便で営業運航を開始すると発表した。同型は20機あり、全機の改修完了は2027年中になると見込んでいる。上級座席の増加で収益性向上を目指す。

改修後の機体では、上級座席が現行の116席から144席へ増加する。総座席数に占める割合も38%から約44%へ上昇する。

内訳は、入り口に扉が付いたビジネスクラス「フラッグシップ・スイート」が70席、プレミアムエコノミーが44席、エコノミークラスのうち足元を広げた「メインキャビン・エクストラ」が30席となる。

現在の777-300ER型機にはビジネスクラス52席と、アメリカンの国際線で最上級のファーストクラス「フラッグシップ・ファースト」8席が設置されている。今回の改修でフラッグシップ・ファーストは廃止され、11月19日以降に運航される777-300ER便では販売されなくなる。

アメリカンは22年、利用低迷を理由として国際線ファーストクラスを段階的に廃止すると発表した。ファーストクラスを廃止することで、旅客の需要が高いビジネスクラスの座席数を増やせると説明していた。

今回の改修は、デルタ航空やユナイテッド航空 との収益力格差を縮小しようとするアメリカン航空が、プレミアム旅行者の需要に賭ける戦略をさらに推し進めるものとなる。

上級座席の利用客は26年第2・四半期の全座席のうち約30%に過ぎなかったが、航空券収入のうち約半分を稼ぎ出した。アメリカンは先月、単通路機で提供する上級座席の割合を、現在の約25%から今後数年間で約40%へ引き上げる方針を明らかにした。

アメリカンの777-300ERはロンドン、東京、ブラジル・サンパウロ、ブエノスアイレス、シドニーなどの長距離路線に投入されている。改修後の機体では機内エンターテインメントも刷新されるほか、同社のマイレージプログラム「AAアドバンテージ」の会員は無料の高速Wi-Fiを利用できるようになる。

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