Nandita Bose Humeyra Pamuk Gram Slattery

[ワシントン 2日 ロイター] - トランプ米大統領の側近らは11月の中間選挙を前に、共和党の敗北を阻止するためイラン紛争の激化を回避しようと動いている。ホワイトハウス当局者3人を含む関係筋が明らかにした。だが、米国とイランが再び攻撃の応酬を繰り広げる中、この戦略はすでに揺らいでいる。

関係筋によると、政権当局者は11月3日の選挙後に軍事行動の強化を検討する見通しだ。ただ、全面的な紛争への回帰が確実というわけではないという。米軍は直近の攻撃について、米軍部隊や地域の海上交通に対する最近の攻撃への報復だと説明している。

政権は現時点で、数カ月にわたる軍事行動で得られなかった譲歩を将来の交渉で引き出すため、イランへの経済的圧力を一段と強めることに注力したい考えだという。

あるホワイトハウス当局者は「われわれはイランへの圧力を維持している。だが、11月(の選挙)が優先だ」と述べた。

それまで戦闘をおおむね抑制できれば、共和党が選挙戦を繰り広げる中で不人気な紛争がニュースを支配するのを防ぐのに役立つと、関係者らは述べた。

戦術的な休止は、著しく減少した弾薬備蓄を補充する時間的余裕を米軍に与えることにもなるという。

しかし、こうした戦略は日ごとに難しさを増している。アナリストによると、イラン指導部は数カ月にわたりホルムズ海峡の通航を妨害し、国内で目立った混乱にも直面していないことから自信を強めており、少なくとも断続的には米国と湾岸同盟国の軍事基地や船舶、エネルギー関連施設などへの攻撃を続ける公算が大きい。

米国は報復を求める圧力に直面することになり、政権の意思にかかわらず、双方が全面的な空爆へと逆戻りするエスカレーションの連鎖に陥りかねない。

もう一つの不確定要素はトランプ氏自身だ。関係筋によると、同氏は現時点で事態の激化には関心を示していないが、気が変わりやすいことで知られ、展開に応じて方針を転換する可能性がある。

ホワイトハウスのウェールズ報道官は 「トランプ大統領はイランの軍事能力を破壊し、世界史上最も強力な海上封鎖と厳しい制裁によって崩壊寸前の同国経済に追い打ちをかけている」とし、「大統領は国内外で米国の利益を推進し続け、イランに核兵器を決して持たせない」と述べた。

ホワイトハウス当局者によると、バンス副大統領やルビオ国務長官ら政権高官は現時点で、11月まで比較的「静か」な状態を保つ方針に賛同している。

政権はここ数週間、イランを経済的に孤立させる作戦を強化し、同国と取引する国に大規模制裁を科すと警告するとともに、ホルムズ海峡に対する独自の封鎖を継続している。

しかし、貿易に焦点を当てたこの戦略にも限界があると、アナリストらは指摘する。

アトランティック・カウンシルのアレックス・プリツァス上級研究員は「新たな制裁パッケージの目的は、封鎖によって生じている圧力に経済的圧力を上乗せし、イランを交渉のテーブルに戻すことにある。政権が軍事行動への回帰よりも良い選択肢だと判断した結果だ」とした上で、「イランはこれを懸念しているが、中国はすでに協力する意思がないことを示しており、どれほど効果があるのか疑問だ」と述べた。

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