Jody Godoy Jonathan Stempel
[2日 ロイター] - 米アルファベット傘下グーグルは2日、広告技術事業における反トラスト法(独占禁止法)違反を認定された裁判で、事業の分割を回避した。米独禁法当局が求めた巨大IT企業の事業分割が退けられるのは近年で3件目となる。
バージニア州連邦地裁は、グーグルに広告取引システム「AdX」の売却を命じない判断を示した。AdXは、利用者がウェブサイトを読み込むと即座にオークションが行われる仕組みで、サイト運営者(パブリッシャー)は広告販売の際にグーグルに20%の手数料を支払っている。同地裁が昨年、グーグルによる不当な独占を認定したことを受け、米司法省はAdXの売却を求めていた。
ただ、地裁は行動面の是正措置を受け入れ、事業分割命令は見送った。 グーグルは競合他社にリアルタイム入札へのアクセスを提供することなどを是正策として提案していた。
グーグルは決定を歓迎し、同社幹部のリー・アン・マルホランド氏は「中小企業の新規顧客獲得と成長に役立つツールを分割するという司法省の提案を裁判所が退けたことを歓迎する」と述べた。
司法省はXへの投稿で「裁判所が実質的な救済措置を命じたことを歓迎する」と表明。「オンライン広告市場における競争回復と米国民への救済に一歩近づいた。 適切な次の措置を検討している」とした。
司法省と複数の州は2023年、広告技術市場における支配的地位を巡りグーグルを提訴した。
バージニア州連邦地裁は25年4月、サイト運営者向けの広告サーバーサービスと、運営者と広告主をつなぐ広告取引サービスの2つで独占があったと認定した。
昨年行われた是正措置に関する審理で、司法省はグーグルの過去の行動を踏まえると、同社にAdXの運営を任せることはできないと主張。これに対しグーグルは、強制的な売却は技術的に困難で、長期にわたる痛みを伴う移行を招き、顧客にも損害を与えると反論していた。